目指したのは江戸時代のとうふ作り
世界の史家は、「地球上のどの時代のどの
市民になりたいか」という質問に江戸時代
の日本と答える人が多いという。
豊かで平和な時代の人々がつくりだした優
れた文化の中に、いまだに世界中で愛され
ている日本食の源がある。
昨今失われつつあるその江戸時代の食文化
にできるだけ近づきたい。
それが私たち染野屋の素直な気持ちです。
染野屋の企業理念の一つにも挙げている
「自分の家族に食べさせたいものをお客様にも提供する」
そのために目指す江戸時代のとうふづくり。見栄えや扱いやすさばかりを優先せず、日本古来の伝統食であるとうふそのもののおいしさを追求します。
家族や大切な人にも食べて欲しい…そんな「食べ物」であるとうふを、私たちは「売る」のではなく「伝え」ていきたいのです。
とうふは日本の伝統的な食材。9割以上輸入にたよっている現在の国内事情の中、染野屋ではあえて国産大豆にこだわります。
輸入大豆に比べ数倍の値段のする大豆ですが、おいしさ・安全面で明らかにいいものです。
染野屋では国内産の大豆を使用し、甘み・コク・なめらかさを最高にひきだしています。
そもそも豆富というものには第二次世界大戦以前は「海水にがり」が使用されていました。戦中の物資不足の中でにがりは軍の統制品になり、豆富屋では使えなくなりました。
それに変わる各種の凝固剤が手軽で大量生産に向いていることから、現在では主流になっています。
染野屋では「昔のおいしいとうふ」づくりに不可欠な海水にがりにこだわっています。職人の高い技術も必要な上に非常に手間がかかりますが、おいしさの追求には妥協したくありません。
とうふにはとても大切な水。昔から当然地下水を使用しています。
染野屋で使っている水脈は保健所検査での雑菌数もゼロ。また、昨今の水に関わる状況を考慮し、放射性物質検査も定期的に行っております。
安全なだけでなく、ミネラルバランスもすぐれた天然水です。
染野屋の求めるとうふづくりには欠かせない大切なお水です。
染野屋では贅沢な素材を贅沢に使うがモットーです。
豆乳を搾る機械の性能の限界まで搾り、豆乳濃度を濃くします。
当然ですがとうふの味わいが大きく変わります。
お客様の「おいしい!」を聞きたいために、絶対に変えない贅沢な方法です。
染野屋は1862年(文久二年)創業の老舗、江戸時代からの歴史があります。
最終的に味の決め手となる工程はあくまでも「手作り」にこだわります。
その技には長い歴史の中で伝えられた伝統があります。
私たちは、楽して造ること・安く造ることよりも「おいしいもの」をつくりたいだけです。
それが江戸時代よりいまだ続いている私たちのプライドです。